2017.12.01

理学療法学専攻

授業風景:普段の何気ない様々な動作が・・・?! できる?できない?

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UHASⅡiwatsuki

「理学療法学総合演習Ⅱ」は、1年生の科目(例:運動学、解剖学、生理学、PT評価学)の復習や授業内容の更なる理解を深めることを目的とした、本大学独自の科目になります。また、学年担任の教員が本科目を担当しており、授業を通して学生との距離感を近づけることにも繋がっています。
今回の授業は、様々な授業で習ってきたICF(*1)を使用できることを目的に、障がい体験(*2)を行い、その後にそれぞれの障がいを患った場合にどのようなことが出来て、出来ないのかをグループディスカッションしてもらいました。
実際に授業を受けた学生からコメントをもらいましたので、紹介します。

(*1) ICF(国際生活機能分類:International Classification of Functioning, Disability and Healthの略語):理学療法士が、患者様の心身機能等を検査した後に、出来る面と出来ない面を整理する際に用いるもの。
(*2) 障がい体験の内容:上肢の骨折、下肢の骨折、視覚障がいを想定した内容を行いました。また、それぞれの障がいを想定した状態で、歩行、階段の昇り降り、トイレ動作(ズボンの上げ下ろし)、服の着脱を実際に行いました。

上肢の骨折を想定し、タオルで上肢を固定している様子です。手を洗ったり、ズボンの上げ下ろしなどのトイレ動作時には、片手で行うことの難しさを感じました。

下肢の骨折を想定して、下肢を装具で固定して平らな廊下を歩いている様子です。平らな場所でも足を固定しているため、上手く足があがらずに不安定になることが多くありました。また、私たちが普段使用するトイレは場所が狭く、足を伸ばせなかったり、ズボンの上げ下ろしが難しく苦労しました。

下肢を固定した状態で、階段の昇り降りを行いました。膝が曲がらないため、片方の足に負担がかかりバランスをとることに苦労しました。また、手すりがないと不安に感じました。

視覚をマスクで隠して、視覚障がいの体験をしている様子です。平坦な廊下を歩いたり、トイレ動作をする中で、いかに視覚に頼って生活しているのかを実感しました。

階段の昇り降りでは、手すりなどの環境面や介助者の声掛けの重要性を学びました。

 

【授業の感想】
今回の授業は障がい体験をし、その後、ICFの観点から出来る面と出来ない面をディスカッションしました。障がい体験を通して、普段何気なくやっている様々な動作が上手くできなくなるということを改めて認識したと同時に、介助者の指示の重要性を実感しました。また、グループディスカッションでは、ICFを実際に活用してみて、出来る面を挙げるのが難しかったです。これから、素人からPTとしてICFを使用してできるようにしていきたいと思います。本授業を通して、将来を見据えて目の前のことを身につけていかなければならないと感じました。

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